【上はtell the story of DUCATI(MOTOCICLISMO誌)下はThe Motorcycle Classics誌 vol.005 より】

1957年、若きレオポルド・タルタリーニとジョルジョ・モネッティの2人は世界に向けて走り出した。

DUCATI社のジュゼッペ・モンターノ社長からプロモーションのため世界一周の旅に出ないかと言われた若き日のタルタリーニとモネッティがボローニャを出発したのが1957年の9月30日、それから既に60年近い日々が過ぎてるんですね!(イタリアに戻ったのは翌1958年9月5日)

DUCATIシングルはワインディングでは気持ちいいけど、荷物積んでツーリングはどうなんだろ?それも世界一周なんて!というのが正直な気持ちだったんです。

高速道路ならまだわかります。しかし今と違ってまだまだ情報も無い時代、道なき道を走らなばなりません。「金出すからおまえ行くか?」と言われても確実に断っていたでしょう。そのくらいツーリングには向かないと思ってました。

ところが、ところが、

去年6月に新潟から穂高までツーリングに行きました。(片道260Kmくらい)私の450Mark3desmoはアメリカ仕様のパイプハンドルです。そこにスワローハンドルが付いてたのですが、これがセパハン並みに低い角度、その上殿様ステップ(笑)ですので、上半身と下半身の角度はかなり急なものになります。そのため左手首にものすごい負担がかかっていて、1時間も乗るとクラッチが握れなくなるんです。

穂高で一泊したのですが、この手首の痛さがもう1日続くと思うと苦痛で夜も眠れなくなりそうでしたが(実は酔っぱらってさっさと寝ました>笑)翌朝、はたと思いつきスワローハンドルを上下ひっくり返してみました。

テストで走らせてみるととてもいい感じです。これなら手首も痛くならなくて済みそうです。

おかげさまで2日目は実に快適に走ることができました。下道ですのでいいとこ2500回転から3000回転くらいで走れます。そうすると450特有のゲロ吐きそうになる振動(涙)も来ませんし、ファンネルからのシュッシュッシュという気持ちのいい吸気音とパツパツという排気音が脳に快感を与えてくれ、まったく疲れを感じません。同じバイクでもハンドルポジションを変えるだけでここまで印象が変わるのかと驚いたものです。

ブン回さないので燃費もメチャクチャよく、なんだかんだで32.2Km/Lを記録しました。おっ、これなら7月の函館まで十分行けるな!と踏んだわけです。

そして新潟ー函館 36時間弾丸ツーリング(国道7号線)

当初、小樽までフェリーで行って、そこから積丹半島を向け北海道を南下して函館に入ろうと計画してましたが、ちょうどアベック台風(言い方が古いか?>笑)が来ていて天候が心配されました。以前、冬の佐渡汽船で大荒れのため船酔い寸前の苦しい思いをしたので、船室に18時間缶詰で揺られるのは勘弁してほしいとビビってしまい(泣)、新潟から函館までは国道7号線を直接走れることにしました。(片道450Kmくらい)

で、出ようと思ったら大雨。結局、新潟を出発するのが1日ずれてしまい、一番重要な勉強会参加には間に合わない事に、、、、。連絡をしたら「来なくていいぞ」と言ってもらえると思ったら「OK!OK!待ってるから気を付けて来い」って。えっ、そうなんですか。嬉しいお言葉。ではこれより向かいます。(笑)

出発の前に実家に寄って親父に会って出発したのが午後3時。お土産にもらったのが北海道バター塩飴ってこれからそこに行くんですけど、という突っ込みと共にスタート(笑)。国道7号線を青森に向けて何も考えずにひた走ります。

【親父がくれた「北海道バター塩飴」って、まさにそこに行くんですけど。(笑)】

梅雨明け寸前の新潟県内は30度くらいの夏の暑さです。山形に入ると少しもわっと雲が多くなってきました。そして秋田に入るころには暗くなってきて雨もぱらついてきました。ガード下で合羽を着こみ、ライトON!天候は不順ですが、バイクは実に快調です。全く問題ございません。先を考えるとイヤになりそうだったので、何も考えず淡々と走ります。途中コンビニにより人間の燃料補給と排水作業を行います。ちょっとだけ一服させてもらい、また北に向けて走り出します。

夜も更けてきて、県境の山道を走る頃にはあたりは真っ暗です(泣)。一桁国道といえど、山道は街頭がポツンぽつんとしかないんですね。6V25wのヘッドライトでは提灯にろうそく点けた程度の明るさしかありません(涙)。ホント何にも見えないんです。もしコケちゃったら、そのまま膝を抱えて体育座りをして明るくなるまで待ってよう、と思わせるほどの心細さでした(笑)。LEDライトを持ってくりゃ良かった!と反省しても後の祭りです。でもバイクは快調です。

【途中のコンビニで休憩中。でもすぐに走り出します。】

秋田を抜け、青森に入った頃には雨の気配はなくなりました。青森港のフェリー乗り場まではあとわずかです。国道7号線のバイパスはとてもいい道で照明もいっぱい点いてて助かりました。

無事青森港に着きました。午前2時台のフェリーに乗れそうです。乗船手続きを済まし、近所のコンビニで弁当を買ってきます。途中休憩したとはいえ、ご飯食べる余裕はなかったので今日初めての食事です(笑)。

【無事、青森港のフェリーターミナルに到着。時刻は0時10分】

フェリーへの積み込みは簡単でした。自走で走っていく、所定の位置でハンドルとシートをタイダウンで固定してもらえば完了。あとは船室で函館到着を寝て待つだけです(笑)。バイクは全く快調です。

函館港に着いたら目的の地を目指します。位置関係がよくわかってなかったので途中迷いましたが、午前7時過ぎ何とか函館駅前のロワジールホテルに到着です。残念ながら一番の目的の勉強会には間に合いませんでしたが、村上会長と一緒に朝食を摂ることもでき一緒に写真に写っていただくこともできました。これで目的は達成です。ありがとうございます。

【この瞬間のためだけに函館まで走ってきました。ありがたいです。】

部屋でシャワーを浴び、仮眠を取ったら新潟に向けて戻ります。もう帰っちゃうの~?と言われましたが、かわいいちびにゃんを新潟の残してきた以上、何が何でも帰らなければなりません。11時35分のフェリーに乗るために10時過ぎにはホテルを出発します。

【ホテルの部屋の窓から見た函館山。今回の観光はこれで終わりです(笑)】

【フェリー乗り場から見た函館山。またくる日まで!】

問題無くフェリーにも乗れ、青森港に到着です。ここでもバイクは好調です。全く問題ございません。さて、ここから新潟目指して国道7号線を南下します。途中、白いバイクと一緒に走りましたが別に止められはしませんでした(笑)。白いバイクと走ってもバイクは順調です。

時間帯が違うので見える景色は違いましたが、一度走った道なので心なしか気はラクです。青森県内は行きとは反対に日中でしたからかなり暑かったです。秋田に入った頃には暗くなってました。秋田タワーのところでお祭りをやってたような記憶が、、、。前の日だったかも。山形に入るともう夜です。しかし新潟まではあと少し、全く気にはなりません。バイクも快調に走ります。

山形と新潟の県境の手前にある道の駅「あつみ」で最後の休憩を取ります。ここは行き道も休憩したのですが、風光明媚ないいところですね。夜中なんで景色は何も見えませんが、ちょっとゆっくりさせてもらいます。少し海風がもわっとしてますが、とてもいい気持ちです。小一時間ボゥっとさせてもらってリフレッシュ完了!再度走り出します。がっ、走り出した途端ににわか雨が、、、、。ものすごい勢いで降ってきます。ぎゃ~~ダメだ~~という事で合羽を着こんで再スタート。海岸沿いの道は灯りも少ないので緊張します。でもバイクは順調に走り続けています。

国道7号線も新発田ICから新新バイパスに入りました。自宅まではホントもうすぐです。ところが豊栄IC手前で急に吹けなくなりました。どうもガス欠気味なようです。リザーブに切り替えましたがあんまり残ってないようで止まりそうです。

ヤバイ~ヤバイ~♪と歌いたい気持ちを抑え、周りを見渡すと運のいいことに豊栄ICを降りたところにガススタンドがあるではないですか!!!!何とかそこまで走っていって、最後の給油。これで帰れます。もちろんバイクは快調に復活です。

またバイパスに戻り、何個目かのICを降りてまっすぐ走り、信濃川のトンネルを抜ければ我が家です。駐車場に着いたのは午前2時37分。正味36時間ほどの旅でした。

全走行距離は993.6Kmで燃費は29.3Km/Lでした。

途中、山道が続いたりちょっとアクセル開けてた時間帯があるので、それが燃費に影響したのかもしれません。

一番驚いたのは自分自身が全く疲れを感じてなく、これは心地よいバイブレーションと気持ちいい音(吸気音と排気音)でアドレナリンがダダ漏れしていたせいなのかもしれませんが、まだまだもう500Kmくらいは走れそうなくらいの元気良さでビックリです(笑)。

さすがに約1000Kmをほぼぶっ通して走ったので、おケツには青あざができてました(笑)。

弾丸ツーリングを総括すると、

やはりDUCATIシングルはなかなか以上のツーリングバイクと言えると思います。

一番驚いたのは何と言っても疲れないという事でした。穂高の時もそうでしたが、もう250Kmくらいなら楽勝だな!と思いましたし、函館から戻ってもすぐに再スタートできそうなくらい元気が余ってるというよりも、逆に増えてる感じですかね?

こんなに距離走ったのって、1990年のミラノ→ターラントに出て以来かもしれません。

もしDUCATIシングルに興味はあるけどツーリングには向かないと思ってる方がいらっしゃいましたら「それは間違いです。ツーリングにはベストです。」とお伝えさせていただきます。ぜひ一度試乗してみてください。その気持ちよさに驚かれることと思います。

今回明らかになった弱点とは、

唯一弱点と感じたのはヘッドライトの暗さでした。

配線は引き直してありますが、ライトケース内は触ってません。またオルタネーター(交流発電機)のステーターコイルからの配線がダメになってる場合もあるのですが、ここもNOタッチです。もしかするとどこかで電気抵抗になっている個所があるのかもしれませんが、いっそ12V化してしまった方がリスクを減らせます。

12V化についてはドリーム50などの国産バイクの流用の評価が高いですが、実はドイツ製12V化キット(もちろんボルトオン)の扱いができるようになりました。

ちょっと腕に覚えのある方なら半日から1日の作業で済みますし、わかりやすいように日本語の取付マニュアルも作りました。100、125のスモールシングルから、250Mach1などのナローケース、250、350、450のワイドケースにまで対応しています。(マウントプレートの大きさと留めるねじの数の違いだけです)

またデジタル制御によるフルトラI点火のキットもありますので電気系に不安を抱えているマシンは一気にすべて解決できると過言ではありません。

詳しくはまた改めて書きますが、もしご興味がありましたらお問合せいただけますようお願いいたします。(「Contact」ページもしくはayahide@ducati-singles.com まで)

長文にお付き合いくださりありがとうございました。

あなた様のDUCATIシングルとの素敵な時間をお過ごしください。

ありがとうございます。


※現在イタリアではスペアパーツのリプロ(再生産)が進み、パーツの入手に関しては何ら心配のいらない時代になってきました。ちょっと前までは考えられないような細かいパーツも供給されており、DUCATIシングル好きにはホントありがたい話です。

詳しくは下記リンク先ページを見ていただくか、より詳しい各カテゴリーリスト(PDF)をダウンロードしてください。

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