ナローケースでワイド用CDIは火花が飛ぶのか?

夏休みの宿題ではないのですが、理論的にはできるだろうけど実際やってみないとどうなのかわからないって事は多くないですか?

ナローケースのエンジンにワイドケースのCDI点火システムは寸法から考えても組めるだろうとは思っていましたが、物は試しにテストしてみました。

使ったのは250のナローケース腰下。そのステーターコイルにCDIの電源供給となるチャージコイルを取り付けます。

バッテリー点火のナローケースは6局のステーターコイルに4つコイルが付いた形状になってます。これはベースプレートの部分が3本のビスで留めるようになっており、上の2本がちょうどコイルの鉄芯(コア)とかぶってしまいます。そのためワイドケースのようにコイル6個ではなく4個しかないのです。

そこでステーターコイルをねじ留めした後に鉄芯にチャージコイルを差し込みました。ただ嵌め込んだだけで鉄芯を起こして固定はしていません。あくまでも仮の実験です。

右上に見える黄色いコイルがそれです。チャージコイルそのものはこんな感じです。

これを鉄芯にスポッとはめただけです。そして配線をクランクケース外へ出し、フライホイールを取り付けます。

その配線をトランスデューサー(赤いCDIユニット)につなぎ、右側のタイミングカバーに取り付けたピックアップコイルからの配線とつなぎます。

感電するといけないので、緑の線をミノムシクリップでつなぎアースしておきます。

これで準備万端!プラグを付けてアース線をはずし、クランクシャフトを手回しします。

すると!

DUCATIシングルCDI点火テスト(ナローケースにワイドケース用CDIを移植)

youtu.be

ほれ、このように火花がちゃんと飛んでいます!

だから何?って言われそうですが、実験は大成功!です。よかった!よかった!

ナローケースにワイドケース用CDIを移植するのは可能だと言うことが証明できました。

まずは大きな一歩です。(笑)

なお、最後にきちんとアースをさせないと感電しますので実験される方はお気を付けを!また今回はあくまでも仮組みなので実際にエンジンがかかるほどの火花かどうかはわかりません。ご自身の責任の範疇の上でお楽しみください。

ご覧いただきありがとうございました。

追伸:オルタネーターの配線の腐りについて

この写真はワイドケース用ステーターコイルの裏側から見たものです。ご覧のように配線の被覆がボロボロになり、銅線には緑色のサビが出ています。こうなると電気も流れにくくなりますし、トラブルの原因になりかねません。(というか、ここまでいくともうアウトです)

対策としては、

1.配線を張り替える。

2.12V化キットと交換する

の2つが考えられます。

1の配線の張り替えについては、イタリアで配線キットも出てますのでそれを使うのも手ですし、耐熱耐油の電線を使って作り替えるのもいいかと思います。

2の12V化キットですが、ドイツ製の12V150wのものがあります。これを使えば電気容量としても余裕がありますし、ライトも明るくできます。

これについても別の機会に詳しく書きたいと思います。

ご覧いただきありがとうございます。


※純正タイプの点火系パーツ(ポイント、コンデンサー、IGNコイル、トランスデューサー、ピックアップコイル等)の入手も可能です。

詳しくは下記リンク先ページの「車体系・外装系・電装系・特殊工具その他」を見ていただくか、9.電装系リスト(PDF)をダウンロードしてください。

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