ご質問及びお問合せ、スペアパーツについて
Storyメンテナンス

いつもwww.ducati-singles.comをご覧いただきましてありがとうございます。

また数々のご質問、お問合せもありがとうございます。

ご質問について

メンテナンスや整備などの技術的なご質問は私自身の勉強にもなりますので大歓迎です。そこで得たノウハウを蓄積し、それを皆さまと共有できるようにしていきたいと考えております。

その際お手数なんですが、写真データなどもお送りいただけますと全容がつかみやすくなります。それによって解決策を見出すまでの時間が早くなりますのでよろしくお願いいたします。

またお答えできるのは私の知ってる範囲の知識や情報、例えばマニュアルやパーツリストからのデータ、実際に計測したサイズや重量など事実に基づいたものになります。

たまに互換性について都市伝説のような話もありますが、何の裏付けも無い話には興味もございませんのでご了承ください。

過去にご質問いただいたものとしては、

・イエローデスモに乗ってみたいがどうしたら入手できますか?

・手元にある450デスモを復活させたいが可能かどうか?

・レーサーで使われていたマシンにオルタネーターを付けたい(公道走行したい)

・350用シリンダーは手に入るか?(スリーブがダメなんですが)

・SS1のセッティングデータが知りたい

・ナローが発電しないが何か対策はあるか?

・175のヘッドがはずれない(べベルシャフトのカップリングが抜けない)

等々いただきました。ありがとうございます。

私のところでわかるものについてはお調べしてお答えさせていただきました。

パーツ等のお問合せについて

以前も書いたようにDUCATIシングルもイタリア本国でかなりのパーツがリプロされるようになりました。10年前、20年前、初号機を手に入れた30年前に比べても非常に環境はよくなってます。

近年イタリアではスペアパーツのリプロ(再生産)が進み、パーツの入手に関しては何ら心配のいらない時代になってきました。ちょっと前までは考えられないような細かいパーツも供給されており、DUCATIシングル好きにはホントありがたい話です。

詳しくは下記リンク先ページを見ていただくか、より詳しい各カテゴリーリスト(PDF)をダウンロードしてください。

これら以外にもたくさんのパーツが入手可能となっております。

もしパーツの入手でお困りでしたらぜひご一報ください。

何らかの解決策をお示しできると思います。

ご質問やお問合せ先について

ご質問やお問合せは、このサイトの「Contact」のページからお送りいただくか、ayahide@ducati-singles.com まで直接メールにてお送りください。

その際、繰り返しになりますが写真データ等の詳細がわかるものを一緒に送っていただけると助かります。

また、お急ぎの場合、私の携帯電話 090-7402-0275 までお電話ください。

出れない場合は留守電になりますので、そちらにメッセージを残してください。

最近は変な売り込み電話も多いので必ずメッセージを残してください。こちらからお電話させていただきます。

以上、あなた様のお役に立てればうれしいです。

それでは、少し甘くも切ないDUCATIシングルとの楽しい時間をお過ごしください。

ありがとうございます。

伊藤綾英

ここから下の写真は参考までにどうぞ

【2015年9月 昭和の車大集合 in 阿賀野 に出展いたしました。Pantah600SL、450M3desmo、450RT】

【350M3用ヘッド(グリーン&ホワイトカム) これはスクランブラーに組み込む予定です。】

【ナローケースのロワーべベルギア廻り バックラッシュの調整および確認】

ご覧いただきありがとうございました。

お役に立てればとても嬉しいです。


激かわゆす!DUCATI125Sportがやってきた!ヤァヤァヤァ!
Storyメンテナンス DUCATI DUCATISingle DUCATI125

お彼岸の連休にクラッチ調整のために山形からやってきました

【初めて見ました!DUCATI125Sportに萌える~】

お彼岸の連休に山形からクラッチ調整のためにDUCATI125Sportがやってきました。

100GSマリアンナはボローニャの博物館で実物を見てきましたが、125Sportは初めて見る1台でした。

こういう貴重な機会はなかなか無いだろうと思い、お声掛けしたところ何人かのドカオーナーさんたちがギャラリーとして来てくれました。(お手伝いありがとうございました)

オーナーさんのワゴンに収まっていた125Sportを見た我々初老のおっさん達はあまりのかわゆすさに萌え度100%を既に振り切っています。(笑)

確かに車体は小さめとは言え、前後17インチホイールってどうなんだろう?と思ってましたが、あの細いH型リムや小さいけれど細かい細工が丁寧になされたハブの造りなど、まさに美術工芸品です!

写真より現物の方が何倍もかわゆすです。見た瞬間から完全にノックアウトです(笑)

エンジン右側はこんな感じです。この中を小さいべベルギアがぐるぐる回ってるなんて、もうたまらん!(笑)

【激重どころか鬼重だったクラッチ(涙)】

ナローケース(250及び350)はワイドケース(250&350)と同じクラッチスプリングを使っています。基本構造もほぼ一緒です。

唯一違うのがロッドを押してるクラッチアームの長さで、ピボットからの長さを比べてみると(ピボットからロッド押しまでの長さとピボットからワイヤー部分までの長さの比率)ワイドケースの方が1.6倍ほど大きくなっています。

そんな理由でナローケースのクラッチは最初っから重いのですが、125系も160Monzaジュニアとかと同じ構造なのでかなり重いんだろうなあ~と予想はしておりました。

それでも必殺クラッチの「正中心力を練磨する」ことによって改善はかなりできるんじゃないかと踏んでいたわけです。(クラッチの「正中心力を練磨する」調整方法については下記ページをご覧ください)

シフターカバーをはずしたところ。クラッチアームはナローケースと同じタイプが使われています。

いつまでもニヤニヤしてないで作業に入ります(笑)まずはリフトに上げて状況を確認します。

クラッチを握ってみますと、この125Sportの前に整備していた450の激重クラッチよりもあきらかに思い鬼重クラッチでした。(涙)

では整備を始めましょう。まずシフターカバーをはずし、念のためクラッチロッド(長・短)ボールを抜き出し、これらには極圧用グリースを塗布して組み直しておきます。

このグリスアップはなぜするかと言うと、年明け早々に自分の450Mark3desmoのクラッチを開けた時にボールにこすれたような変形が見られたからです。ロッドの通るミッションシャフトの内部にはオイルが回るようにはなっているのですが、もしかすると潤滑が足らなくなるのかもしれません。それでできる限りの対策を施しておいた方がいいと考えるからです。

次にエンジン左側のプライマリーカバーにある楕円形のクラッチインスペクションカバーをはずします。

このカバーは大きな半丸皿ビス2個で留っていますが、このビス頭のマイナス溝がビンテージ感を醸し出すのに一役買っています。後年、Pantah系にまで使われていましたが現在では入手が難しくなっています。無くなさいように注意します。

まず、プレッシャープレート真ん中にあるロックナットを緩めます。そしてアジャスターボルトを回せるようにしておきます。

次に切れ始め(ロッドの押し始め)の時に右側ロッド(短)とアームが直交する角度になるようにアジャスターボルトを回して調整します。

【調整した結果は、、、、。】

普通、この調整をすると劇的に改善される場合が多いのです。この車両の前に調整した450の激重クラッチは天国とは言いませんが、普通のクラッチになりました!

ところが今回は少し軽くなった程度でやっぱり重いのは変わりません。

せっかく2時間半もかけて来ていただいたのに大して改善されないままお帰りいただくわけにはいきません。これでは私の名前が廃れます。(そんなご立派なものではございませんが、、、。笑)

次にコントロール系に手をかけていきましょう。

クラッチワイヤーには必殺極圧潤滑剤のベルハンマーを注入します。

そして遊びがあってグラグラしていたクラッチレバーはレバーブレードをはずしてホルダー部分にピボットのネジを取付け、それを締めてやってブレードの嵌る部分の幅を少し小さくしてやります。(スチール製の場合)これで走行中のバタつきも無くなるはずです。ここにも極圧系用グリスを塗って組立てます。

クラッチレバーの動きはしっとりとしたいい感じです。

さてクラッチワイヤーを取りつけてみましょう。

あれっ?、なんかダイレクト感が増してしまい、逆にクラッチの重さがモロに感じられてしまいます(涙)

がーん、ショック!

そうとなればやれる事を全てやるのみです。

自宅に戻ってワイヤー作成キットを取ってきます。

125の場合、レバーに嵌るタイコ部分もすこし小さいんですね。

昔、買っておいたバーネットの英車用タイコセットの中に合うのがありました。

はんだポットの電源を入れ、半田づけの準備をします。

ポット内の半田が溶けたところでワイヤーの先端を広げたタイコ部分にフラックスを浸けてはんだポットに潜します。じゅぶ~という音がして完成です。半田の盛りが足らない時は、そこにフラックスを再度浸けてはんだポットにちょん漬けすればOKです。

また反対側(クラッチアーム側)はネジ式タイコで留めますので、ここはワイヤーの先がほどけないようにフラックスを浸けてはんだポットに潜して固めておきます。

はんだ付けしたタイコからはみ出たワイヤーはニッパで切り落として、サンダーで成形すれば完成です。レバーに嵌る部分が少し浅く、レバーからワイヤーの出てくる位置とタイコの位置が合わなかったのですが、これもサンダーで削って調整してお終いです。こういう作業もやればやるほど上手になりますね!

インナーワイヤーにはまたもや必殺極圧系用グリスを塗り、アウターに入れていきます。そしてレバーに嵌め、反対側をクラッチアームにネジ式タイコで留めます。

「これでどやねん!?」

はい、操作感はよりダイレクトになりましたが、重さはちぃっとも変わりません。やはりワイヤーには問題は無かったようです。(涙)

「どうすんだべ?」と途方に暮れそうになりましたが、2時も廻ってしまいましたので一旦ここでお昼ご飯にします。

近所の大洋軒さんでお気に入りの「焼き肉丼+ラーメンセット」を食べてエネルギーチャージです。(すみません、ごちそうしていただきありがとうございました。感謝です。)

飯を喰いながらも必死で対策を考えます。

「片道2時間半かけて来ていただき、お土産までいただいて、その上お昼ご飯もごちそうしてもらって何にもできなかったらただのバカ野郎でしょうが!?」と心の中はものすごい葛藤と焦りが渦巻いてました。

【いい方法があるじゃん!名付けて逆プリロード作戦!】

ふっふっふ。ついにピンときましたよ!

名付けて「逆プリロード作戦!」

私の初号機450はなぜかクラッチスプリングを留めているビス(M5x12)の下にスプリングワッシャーが挟まってました。6本すべてです。

スプリングワッシャーは本来緩み止めですから、その用途であればスプリングの上のワッシャーの上に付いてなくてはいけません。それがワッシャーの下にあるんです。

30年近く前に初めて見た時は「なんじゃこれ?」とばかりにはずしてしまいましたが、どうもスプリングのプリロードを弱めるためのものだったらしいです。

であれば125のクラッチスプリングだってプリロードを弱めることはできるはずです。

飯を食い終わって「秘密の倉庫2017」に戻り、ストックしてあったねじ箱の中をあさってみます。ちょうどいいサイズのスプリングワッシャーがありました。

厚みも1.5ミリほどあります。これを組み込みましょう。

クラッチドラムの高さが低いのがわかるでしょうか?

クラッチをばらしてみてわかりました。やはりスプリングは250&350と同じものが使われています。

またスプリングカップも250&350、450と同じものですね。

違うのはフリクションプレートとプレインプレート(スチール)が1枚ずつ少なくなっています。

もともとのパワーが小さい上にプレートは少ない。その上スプリングは強めなのにプリロードもきつめ。これでは鬼重なのも納得です。

スプリングワッシャーをはめ込んでからクラッチレバーを握ってみると、、、、。

今度は3割くらい軽くなった感じがします。

オーナーさんにも確認していただき、プライマリーカバーを取り付けることにします。

が、しかし、、、。

最近、うちに来るマシンは本来ガスケットが入るところに液ガス(液体ガスケット)が使われている場合が多くなってきました。ちょっと前まではガスケットも手に入りにくかったので仕方がないのかもしれませんが、なるべくなら使ってほしくありません。

ぼやいても作業が進むわけではありませんので、スクレーパーで液ガスのカスを落としていきます。クランクケース側とプライマリーカバー側の合わせ面がきれいになったところでペーパーガスケットを入れて組んでいきます。

ペーパーガスケットは少し赤っぽい色をしてるのですが、これがほんの少し合わせ面からはみ出ます。そのはみ出た感じがよりヴィンテージ感を増すと思うのは私だけでしょうか?

こんなちっちゃなフライホイールもちゃんと「DUCATIなんたら」のロゴが入っていてイチイチ萌えちゃいます(笑)

最後にリフトの上に手を伸ばして記念の1枚。まさに奇跡の1枚となりましたが、点滴タンク吊り下げ用のゴムバンドが入っていたのは大きな誤算でした(涙)

無事、125Sportのクラッチ整備は完了いたしました。

思いのほか時間がかかってしまいましたが、オーナーさんには喜んでいただけたようでホッとしました。

これからもかわいがってあげてくださいね。

【ここからが今回の話の本番かも~→驚愕の事実が判明!】

さて話はこれでは終わりません。(笑)

なんとなく125用のクラッチスプリングが250&350と同じものが使われているのは予想してましたが、あそこまで重たくなるとは思ってもみませんでした。

また450用が900用と共通なのは知ってましたが、今一つ解せない部分もあったので詳しく調べてみました。

そしたらなんと驚愕の事実が!!!!

今回の125に使われていたスプリングは160や250、350にも使われているのですが、それがなんとラウンドケース750(750SSイモラレプリカや750S、750GTも)や860、そして1978年の900SSまで使われていたことがわりました。がーん!(部品番号は040016550)

なら同じスプリングを125に使えば重いの当り前です。本数だって同じですし、シングルは同じスプリングカップを使っていますので、プリロード設定は同じ可能性が大です。

またクラッチアームは、ナロー→ワイド→べベルツインと時代を追うごとに長くなっていきます。

一番小さい125が一番重くなる設定だったなんて!Oh Mio Dioですね。(イタリア語版OMG)

ちなみに450用は部品番号が048016550で1979年~80年の900SSに始まり、それ以降の900MHRに使われていたようです。またべベルツイン用の強化タイプとして部品番号79916550というのもあったようです。

このデータからわかるようにシングル用のクラッチスプリングはもともと強すぎるのかもしれません。

もし調整しても重くて仕方がないというのであれば、スペーサーを入れてプリロードを弱めにしてみてください。どのくらいが適正なのかは自動車工学とかを勉強すればわかるのでしょうか?でも今の私には皆目見当がつきませんが、あとはテストをしながら滑らず、また重すぎずというところを探っていただければと思います。

以上、ながながと書きましたが、とてもかわゆすなDUCATI125Sportとの時間は甘美なものとなりました。

すばらしい経験をありがとうございます。


いつからスペアパーツのリプロ(再生産)が盛んになってきたのか?
Storyメンテナンス

イタリアで今、何が起こっているのか

世界中でクラシックバイクの人気が高まるにつれ、DUCATIシングルの価値も上がってきているのが今の現状です。

それに伴っているわけではないと思いますが、原産国のイタリアでパーツのリプロ(再生産)がかなりされるようになってきました。

そのリプロされたパーツ達はメーカーから直接供給されているわけではなく、昔の下請け部品メーカーが作ってくれている物が流通されているようです。リプロとは言っても、当時と同じものを現代の技術と品質で作ってくれてますのでなかなかいい出来だと思います。

もともとイタリアには小さな部品メーカーがたくさんあり、そこから供給された部品を使って製品を組み立てるバイクのメーカーが数多くありました。日本も同じでしたが、黎明期があり、発展期となり、乱立期そして淘汰期という歴史を辿っています。(イタリアにも昔はいっぱいあったようです)

30年前はどうだったのか?

私がDUCATIシングルに乗り始めた30年ちょっと前はパーツの入手に非常に難儀しました。あったとしてもとても高くて、貧乏サラリーマンには手が出せません。(初号機を手に入れたのは1985年ですから、発売から10年ほどたった時で一番パーツの無い時代だったと思います。それに車歴10年以上のものは1年車検しか取れない、そんな時代でした。>悲)

【1985年の東京時代の一コマ、アパートの1階に置いてました】

当時はバイクブームの影響からか海外から輸入されたクラシックバイクのオークションも行われ、バイク雑誌で紹介されるようになってました。この初号機はあるデパートで行われたオークションで落としたものですが、これがセッティングがデタラメでまともに走るようになるのに1年かかったんです。(この話はまた今度)

金が無いなら知恵を絞りだすしかありません。

幸い、東京時代の友人が海外事情に詳しく、英語もペラペラだったので、その友人に教えてもらいながら海外にパーツ調達の道を求めました。

当時、資料として持っていたのは、ヘインズのマニュアルと英オスプレイ社の「DUCATI SINGLES」ミック・ウォーカー著、そして髙斎正先生が訳された「ドゥカティ・ヒストリー」(原作はアラン・カスカートさんのDUCATI)などです。

【当時から大事に持っている資料、マニュアルはかなり傷んでます>涙】

この辺の資料見たり、送ってもらったパーツカタログや品番リストを見ながら、エアメールでパーツを頼んだのが最初です。(1989年2月ごろ)

その頃、企業間の通信手段としてはFAXが一般化してきました。また、今のAU、KDDIがKDDだったころ一般家庭の電話からも国際電話ができるようになったので、会社に頼んで国際FAXを使わせてもらい、海外とFAXでやり取りできるようになりました。(1989年3月以降)

昔の発注書をひっくり返して見てましたが、パーツだけでなく、中古エンジンとかも送ってもらっていました。(中古のレベルが日本とは明らかに違っていたのは驚きでしたが>涙)

その後、1989年6月に新潟に戻りましたが、パーツ注文のために親父の会社のFAXを使わせてもらって夜な夜な国際FAXを流しに行ったのを覚えています。そうこうしている内に家庭用FAX(おたっくす)が発売され、待ってましたとばかりにさっそく買ったのは言うまでもありません。(たしか当時6万円>笑)

私がインターネットを使い始めたのは1995年の春からですが、それはFAXでのやり取りがいずれパソコンを使ったデータのやり取りに替わるだろうと見越したからです。その後は皆さんご存じのようにインターネットでなんでもできる時代になりましたね。

【1995年GWの頃に谷川岳の方で行われた部品交換会に参加、マービック以外は輸入したもの】

いつからリプロが盛んになったのか

バイクの世界でインターネットが普通に使われるようになったきっかけはやはり2000年1月1日からのDUCATI MH900eの販売受付ではないでしょうか?

バイクがネットでも売れることを証明したエポックメイキングな出来事です。

あの頃どうしてもMH900eのプロトタイプが見たくて、2000年6月にWDW2000(World・DUCATI・Weekend)に行きましたが、あの熱狂というか盛り上がりは日本国内とは違う感じを強く受けました。

DUCATIは決してノスタルジックなバイクメーカーではなく、現在スーパーバイクの最前線で戦ってるみたいなそんな感じです。うまく表現できませんが、なんか違うんです。

それと驚きだったのが、日本が占めるシェア。多くの日本人は大多数のDUCATIが日本に入ってきていると勘違いしてますが、実際には数パーセントしかありません。これは間違った情報を流したバイク雑誌の責任ですね。(ボローニャの工場に貼ってありました)

この時の様子をWebサイトに上げたのですが、ここからducati-singles.comが始まりました。



2000年の頃には海外とのやりとりもインターネットで済むようになり、パーツ探しもラクになりました。

この当時、作られていたものとしては、どちらかというとクラシックレースで使うようなチューニングパーツのようなものが多く、ノーマル用は純正のデッドストックか中古を見つけるしかない、みたいな時代です。

代替え品を探そうにもちょっと特殊なものは無い、なら自分で作るべ!とやってみたのがリアサス用の袋ナットです。

このナットは緩み止めのためか、ねじサイズがM10xP1.0と細目の細目になっており、一般には市販されていません。サビたり転倒によって削れて変形したものではカッコがつきません。デッド・ストックを見つける度に入手するようにしてましたが、それでも数は限られています。(通常手に入るサイズはM10xP1.5)

そこでねじの問屋さんにお願いして特注で作ってもらいました。それが2008年の8月です。

【特注で作ってもらった袋ナット、これもうすぐ在庫が終了します】

この袋ナットは既存のお客様やヤフオクなどで多くの方に入手していただきました。またそれがきっかけでご縁をいただいております。ありがとうございます。

袋ナット自体は満足のいく出来でしたので、海外のパーツディーラーにも聞いてみました。

そしたら面白いもので似たようなことを考えるんですね!自分たちも作ったよって!(笑)

そんなわけで海外進出は果たせませんでしたが(笑)、この頃からDUCATIシングルを取り巻く環境が変わってきたように感じてました。

丁度この頃でしょうか、BPヤマトさんのワイヤー作成キットなども発売され、レストアや補修がやりやすくなってきたのは、、、、、、。

同じ頃、イタリアでDUCATIシングルのパーツがリプロされている情報が入ってきました。それまではデッドストックを目を皿のようにして探し、パーツカタログの品番と照らし合わせていたのに、それすら不要になりそうです。(おかげでパーツ番号の規則性とかも覚えたのですが、、、、。>笑)

提供されるパーツの種類も年々増えてきています。今ではこんなものまで手に入るのか!と驚きの声を隠せません。いい時代になりました。

ドイツでは2030年にはガソリン車の販売を止めるという話がありますが、その時が来るまではDUCATIシングルをガンガン走らせて楽しむことができるでしょう。

もしお手元のDUCATIシングルが眠ったままであるとか、調子が悪いとしても心配はいりません。必ずや元気に走らせてあげれると思います。

下記のリンク先ページにリプロで入手できるパーツ(360アイテム以上ありました)のリストをPDF化して貼り付けておきました。(種類や名称、価格など)

困ったことに米大統領選のあと円安が進んできました。これ以上為替相場に変動をきたすと値上げも考えなくてはいけません。もしご興味がある、何か必要なものがあるということでしたら、ぜひリストだけでも目を通していただき、今後の対策や計画を練っていただければと思います。


次回以降、どのようなパーツがリプロされているかについてご紹介させていただこうと思います。

ご覧いただきありがとうございます。

お役にたてればとても嬉しいです。

Exパイフランジナットが黒くなるのはなぜか?
Storyメンテナンス

【5年前に付けた新品のExパイフランジナット】

マフラーやエキパイ、フロントフォークのインナーチューブのクロームメッキがバリっとしているととても締まっていい感じですよね?(もちろんメッキフェンダーやハンドルなどもです)

それらの中でもいいアクセントになっていると思うのが、エキパイをシリンダーヘッドに止めているExパイフランジナットです。

これは材質が真鍮でできており、純正新品にはユニクロメッキが施されています。

真鍮は熱伝導率がいいため、放熱効果を考えて採用されたんだと思いますが、真鍮もベースは銅合金ですからそのままでは錆びてしまいます。

そこで防錆のためにユニクロメッキがされています。

【5年経ってユニクロメッキが落ちてます。真っ黒!(涙)】

今まで何本かの中古のエキパイを入手してますが、その時に付いていたExフランジナットのメッキがはげて焼けたように黒くなっているものがいくつかありました。

その場合、Exパイフランジナット自身は真鍮の色が見えている感じです。

そんな事もあり、昔の古いタイプは真鍮地のままなのかと思ったりもしていたのです。それかブラスト当ててきれいにしたのかと。

ところが、私の450Mark3desmoのExパイフランジナットを見たところ、同じように黒くなっているではありませんか!

最初は汚れかと思ったのですが、どうも表面のユニクロメッキは落ちちゃったようです。(涙)

が~ん、そういうことなんだ!

調べてみると、どうもユニクロメッキは熱に弱いらしく、エキパイを通る燃焼ガスの熱でやられてしまうのですね。(涙)

【左上:純正、右上:リプロ、左下:純正にクロームメッキしたもの、右下:今回はずしてきた450Mark3desmoのもの】

現在、手に入るリプロのExパイフランジナットは写真の右上にあるタイプなのですが、クロームメッキが施されています。

なんでわざわざコストかけてクロームメッキにするんだろう?と不思議に思っていましたが、これで謎が解けました。

ユニクロメッキだと熱に負けてはげてしまうので、その対策としてクロームメッキ仕上げにしたんですね!

左下のものはもともと450Mark3desmoについたきたものなんですが、残念なことにフランジの爪が4本折れてました。(涙)

ですが、クロームメッキがかけられてますので、表面のメッキ層がはげている様子はありません。

フランジの爪が折れているのはドライバーか何かを当ててぶったたいたんでしょう。

そんな風にすればフランジの爪は簡単に折れてしまいます。

なのでExパイフランジナットレンチを使ってしっかり締めてもらいたいところです。

【各Exパイフランジナットのねじ部分です】

右下は450Mark3desmoについていたものですが、やはりねじ部分もユニクロメッキが無くなっています。

ということは、ユニクロメッキのものでは排気の高熱に耐えられないため経年変化を起こしてしまうんですね。

【ワイヤーブラシでこすってみましたが、真鍮の地が出てきました(涙)】

モノは試しとワイヤーブラシでこすってみましたが、真鍮の地色が出るだけです。(涙)

ヘッドのアルミ部分をきれいにし、エキパイやマフラーのクロームメッキをピカピカに磨いたとしてもExパイナットが黒ずんでいたらザンネンなドカと呼ばれてしまいます。(悲)

今後はクローメッキのリプロ品を使うようにしましょう。

Exフランジナットの入手は可能です。

ところで、このExパイフランジナットのリプロ品(クロームメッキ仕上げ)ですが、もちろん取り寄せが可能です。

値段は1個8,640円(税込)になります。

送料はレターパックで送れますので、日本全国一律510円で済みます。

なお、Exパイフランジナットは1個あたり150グラムくらいですので、10個でも送料は変わりません。(レターパックは4Kgまで送れます)

さすがに10個以上を必要とされる方はいないと思いますが(笑)、この機会にぜひどうぞ!

ご注文は簡単です

もしご入用な方がいらっしゃいましたら、このサイトの「Contact」のページからお送りいただくか、order@ducati-singles.com まで直接メールにてお送りください。

その際、下記についてお知らせください。

1.パーツ名及び必要数量
2.お名前
3.ご住所(郵便番号も)
4.お電話番号
5.お支払方法(銀行振込み又はPayPalによるカード決済)
6.お使いになるドカの車種・年式等
7.その他ご希望があればどうぞ

お支払い等について

お支払いについては、銀行振込みかPayPalによるカード決済からお選びください。

※PayPalによるカード決済は、後日カード会社さんのWebサイトで分割に変更できるものもあります。

ご入金もしくはPayPalによるカード決済が確認できた時点で正式発注とさせていただきます。

※お振込み先及びPayPalによる請求メールはご注文をいただいた際にメールにてお送りいたします。


なお、価格につきましては為替変動及び入手状況により変動する場合がございます。

在庫の確認等は事前にご連絡ください。

今回ご紹介したExパイフランジナット以外にもマフラーやエキパイなど入手できるものがあります。もしお探しの物がございましたら 、お手数でも下記連絡先までご一報ください。


なお、お取り寄せの場合、1~3ヶ月ほどかかる時がございます。

ご了承いただける方のみ、ご注文ください。
ご質問やお問合せ等はE-mailもしくはFAX、携帯電話(留守電)までおねがいします。

ご覧いただきありがとうございました。

ご参考にしていただければ嬉しいです。


※近年イタリアではスペアパーツのリプロ(再生産)が進み、パーツの入手に関しては何ら心配のいらない時代になってきました。ちょっと前までは考えられないような細かいパーツも供給されており、DUCATIシングル好きにはホントありがたい話です。

詳しくは上記リンク先ページを見ていただくか、より詳しい各カテゴリーリスト(PDF)をダウンロードしてください。

あなた様のDUCATIシングルの調子を取り戻すお手伝いができれば幸いです。

ありがとうございます。

EXパイナットレンチはなぜこっちの方がいいのか?
Storyメンテナンス

DUCATIシングルのEXパイをヘッドに留めているフランジナットは専用のレンチで締めるのですが、純正のレンチの場合、運が悪いと力を入れた時にはずれてしまい、そのまま手をぶつけてケガをするという事があります。

【運が悪いと力を入れた時にこんな感じではずれてしまい、手をぶつけます(痛)】

どうしても力を入れようとした時に、フランジにはまる部分とハンドルの部分が平行ではないため、ちょっとでも当てる角度が狂うと上の写真のようにはずれてしまいます。

そうすると、レンチを握った手をエンジンやフレームにぶつけてしまう事になり、流血したり痛い思いをしなくてはいけなくなるのです。(涙)

過去何回かぶつけたことがあり、EXパイナットを締めるのはちょっと恐怖感がありました。また手をぶつけるんじゃないかって。(涙)

しかし、そんな泣き言は許されません。

ただでさえ、振動で緩みやすい場所です。しっかりトルクをかけて、場合によってはワイヤーロックをせねばなりません。

そこでケガをしにくいタイプは無いかと探したのが、下のEXパイナットレンチです。

【ケガ予防からおすすめするのが上のタイプ、下は純正の特殊工具】

現在、入手可能なタイプは上の物ですが、これは全長も長いため力も入れやすく、またフランジにひっかかる部分がフラットなため、はずれにくいというメリットもあります。

【こんな感じではまります】

これですと、フランジの半数以上の出っ張りにかかりますので力もかけやすいですし、フラットな形状なこともありはずれる可能性も低いです。

全長も純正工具の1.5倍ありますから、万が一焼きついたみたいになってはずれないという場合にもガッツリ力をかけてはずすことが可能になります。

【角度がずれても引っかかってくれています】

力をかけた時に上記の写真のようにはまる角度がずれてもはずれる可能性は低いです。

このレンチを使えば、はずれて手をぶつけて痛い思いすることは無くなります。

工具箱に1本入れておいていただけると安心かと思います。

気になるお値段は?

さて、気になるお値段ですが(笑)、1本7,200円(税込)になります。

レターパックライトで送れますので、送料は360円です。

もしご入用な方がいらっしゃいましたら、このサイトの「Contact」のページからお送りいただくか、order@ducati-singles.com まで直接メールにてお送りください。

よろしくお願いいたします。

ご覧いただきありがとうございました。

ご参考にしていただければ嬉しいです。


※近年イタリアではスペアパーツのリプロ(再生産)が進み、パーツの入手に関しては何ら心配のいらない時代になってきました。ちょっと前までは考えられないような細かいパーツも供給されており、DUCATIシングル好きにはホントありがたい話です。

詳しくは下記リンク先ページを見ていただくか、より詳しい各カテゴリーリスト(PDF)をダウンロードしてください。

5速に入らないと思ったら、なんでこんなところが折れてるんだ~~(涙)
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【シフターカバーいろいろ ナローとワイドは互換性があります】

お預かりしてますハイカム・ハイスロ・ハイコンプの450desmo元レーサーですが、デスモヘッドの細かい調整で難儀している以外は順調に作業は進んでおります。

オーナーさんにお会いした時、このマシンは4速ですか?と聞かれたのですが、「ワイドケースのシングルは全て5速です。」とお答えしておきました。

予測ではリターンスプリングが弱ったか折れたかでシフター内部の動きが悪くなっているんだろう、くらいにしか捉えてませんでした。

一度開けて内部をチェックしましたが、別段異常は見つかりません。念のため、リターンスプリングを交換しておけばいいだろうと考えてました。

【バラしてきれいにしたところです】

シフターをバラし、内部をきれいにしてリターンスプリングを交換して組み直します。リターンスプリングは結構固いので手を挟まないように気をつけて作業します。過去に何度痛い目に合ったことか。(涙)

【スプリングの反動で手をけがしないように気をつけながら作業します】

今回はけがをすることもなく、なんとか組みあがりました。リターンスプリングも新しくしたし、グリースもたっぷり塗っておきましたから動きはいいはずです。

さっそく「ガチャンコ・テスト」をします。

これはシフトペダルをつけて、ガチャンコと動かしながら、シフトドラムを正確に回せるかどうかを確認します。シフトドラムに刺さる部分にはでかいマイナスドライバーを使って、こちらもガチャンコ回してみます。

ところが、シフトペダルを動かしてもドラム側が動いたり、動かなかったりしています。どうも「ガチャンコ」の音も小さい感じで、各ギアの位置(角度)にドラム側が回ってないようです。

なんで~~?と一瞬思いましたが、気を取り直して再度バラすことにします。

そういえば1か所ノーマークの部分がありました。

【これは正常な状態のものです。】

上の写真でボールが入っているのがわかるでしょうか?

このボールがシフトドラムを回すセレクターボスの位置(角度)を決めているのですが、この下にスプリングが入っています。このスプリングがまだ未確認でした。

【セレクターボスを裏側から見たところ。現在のボールの位置はニュートラル】

セレクターボスを見てわかるように、このボールがシフトドラムを回転させる角度を決めています。これがずれるとギアが入らなくなるわけです。

ちなみに上の写真のボールの位置はニュートラル・ポジション、その下が1速で、上が2速、左廻りに3速、4速、5速となっていきます。

【左が今回のスプリング、右が正常なスプリング】

ボールの下のスプリングを抜いてみました。もともと入っていたスプリングはへたって短くなっているように見えます。

中に詰まっていたグリースを取り除いてきれいにしてやると、、、、、

【が~ん、またもや折れたたばこシリーズか(笑)】

なんとスプリングそのものが折れてました。これではシフターが機能できません。

さっそく、新しいスプリングに交換して再度組みたてました。

「ガチャンコ・テスト」をやってみると、シフトドラム側のセレクターボスはきちんと各ギアの位置に回ります。

これでバッチリです。

オーナーさんが4速までしかないと思われたのはこのためですね。

今度は5速まできっちり回ります。これで大丈夫でしょう。

これらのスプリングは手に入るのか?

ちなみにこのスプリングですが、リターンスプリングと共にセットとしてリプロ品が提供されています。もし必要な方がいらっしゃいましたら、イタリアより取り寄せますのでご一報ください。

「Contact」のページからか、order@ducati-single.com までメールをお願いいたします。

なお、価格は4,140円(税込)になります。(国内での送料は定形外で120円)

どうぞよろしくお願いいたします。


※シフタースプリング以外のパーツの入手も可能です。

詳しくは下記ページのエンジン系リストページを見ていただくか、エンジン系リスト(PDF)をダウンロードしてください。

追伸:今までツーリングに出る際は念のためリターンスプリングも持って行ってました。しかし今回ボールスプリングが折れる可能性がわかったので、今後はどちらも持っていくようにしたいと思います。

点火系が逝かれて火が飛ばなくなるのも困りものですが、シフトチェンジができなくなるのも困ります。

ですので、予備があれば安心ですね!

スクランブラー用フロントフェンダーのケーブルガイドについて
Storyメンテナンス

先日、スクランブラー(ワイドケース初期型)用フロントフェンダーのケーブルガイド部分についてお問合せをいただきました。

手許にあったフェンダーを見てみると確かにサビが出ています。ここは水がたまりやすいのかもしれません。

いい機会なので寸法を測りました。運悪くもげちゃった方は修復時のご参考になさってください。

【ここにスピードメーターケーブルが通ります。】

右側ステーの輪っかになった部分がそれです。ここにスピードメーターケーブルが通るようになります。

【ガイド部分の外径は約20ミリ】

ガイド部分の外径は約20ミリくらいです。

【輪っかの太さは3.3ミリくらい】

ガイドの輪っかは3.3ミリくらいの太さです。

【輪っかの付いている位置はステーの端から12㎝くらい】

ガイドの輪っかはステーの端から12㎝くらいの位置です。

写真を見てもわかるようにこの部分はサビが発生しています。

水がたまりやすいのか、溶接のビードのせいなのかはわかりませんが、傷み易いのは確かです。ぜひこの機会にサビ落としとタッチアップをしてあげてください。

また、スクランブラー用のフェンダーは前後ともまだリプロされていません。今付いているものを大事に長く乗ってあげてください。

ご覧いただきありがとうございます。

追伸:ひとつ忘れてました。スピードメーターケーブルのブレーキドラム側はDリングで留められています。もしこのガイドを通す時に輪っかに入らなければ、Dリングをはずしケーブルナットをはずしてワイヤーを輪っかに通し、その後ケーブルナットを入れてDリングで留めればOKです。

【ケーブルアウターにDの刻印があります】

私の450Mark3desmo(31.5φフォーク)も同じタイプが使われてます。


※現在イタリアではスペアパーツのリプロ(再生産)が進み、パーツの入手に関しては何ら心配のいらない時代になってきました。ちょっと前までは考えられないような細かいパーツも供給されており、DUCATIシングル好きにはホントありがたい話です。

詳しくは下記リンク先ページを見ていただくか、より詳しい各カテゴリーリスト(PDF)をダウンロードしてください。

折れた煙草の吸殻であなたの嘘はわかるけど?>>弾丸ツーリングその後に事件発覚!(涙)
Storyメンテナンス

すみません、相変わらずふざけたタイトルで。昭和のムード歌謡が大好きなもんで、つい出来心です。(笑)

新潟→函館→新潟 1000Km下道弾丸ツーリングに行ってきたのは1年ちょっと前ですが、あまりにも短時間に根詰めて走ったせいか、お腹いっぱいになっちゃったようで、その後はバイクには乗らずじまいでした。(涙)

アドレナリンを出し過ぎたせいでしょうか「走りたい」という気持ちは無くなりましたが、「いじりたい」という気持ちはずぅっと残っていて、キャブや点火系をばらしてました。

毎年楽しみにしているイベントに出展!(昭和の乗り物大集合 in 阿賀野2015)

私が毎年楽しみにしているのは、9月最終日曜日に阿賀野市(旧笹神村)で行わる「昭和の乗り物大集合」というクラシックカーとバイクのイベントです。それも前日の前夜祭から参加させていただいてまったりとゆるく楽しませていただいております。(事務局の皆さま、参加者のみなさま、いつもありがとうございます)

初めて出させていただいたのが2014年で、その時イタ車(2輪)は私の450Mk3desmoと新潟ベスパクラブの皆さんだけでした。「血中ラテン度の高い」人間を増やさないかん!というミッションの元、2015年度はドカ3台体制を取ることにしました。ですが、いかんせん私の作業が間に合わず急きょ出展車両を変更していただくことに。(涙)

※バイクの運搬に関しては、アートガレージ井上社長様に多大なご協力をいただきました。あらためて感謝申し上げます。

【長井さん、お写真お借りました。ありがとうございます。】

展示させてもらったのは、いつもの450Mark3desmoに450RT(エンジンは250M3)、Pantah600SLの3台です。RTは会場でチェーン取り付けたり、エキパイとマフラーをはめこんだりしてました。「当日、会場で整備しているのはおまえだけだ」と笑われましたが、、、、。(笑)

さて、そんなこんなでお昼のお弁当も食べ、まったりしていると呼び出しのアナウンスが。

なんでも自分のバイクについてプレゼンをしなさいとの事。

「はい、わかりました。お任せください」とレッドカーペットの敷かれたステージ前へ。そしたらなんとそこでエンジンをかけろ!と言うではありませんか!

「え~、点火系をはずしてあるので無理です」とお応えし、大勢のお客さんの前を押して自走します。(笑)

その時に「あとで組み立ててエンジンかけますね」と言った以上、やらないわけにはいきません。

さあやるかと展示場所に戻り、シートをはずした瞬間、目を奪われました!

まさか、こんな事になってるとは、、、、、。(涙)

【シートレールのパイプが根本からポッキリ。(涙)】

Manma mia!

なんとシートレールのパイプが根本からポッキリ逝ってるではありませんか!!!

ぎょえ~~!なんちゅう悲劇(涙)とも思ったのですが、そこは一切ひるまず何食わぬ顔をして(笑)、タンクをはずし、三角のべベルカバーをはずして圧縮上死点を出します。そしてガバナーを取付け、ポイントプレートを留め、ポイントギャップの確認、点火時期の調整を行って完成です。

最後にタンク、シートを取付け、準備万端。キック1発でエンジン始動です。

この間、約30分ほどでしたが、廻りで見ていた人たちはあまりに手慣れた作業に半分あきれ顔だったようです。(笑)

折れたフレームの溶接完了!>>佐渡ツーリングへGO!

折損した部分はシートステーとRショック取付部のちょうど中間の位置でしたので、そのまま乗るわけにもいきません。ツーリングに行く予定も無かったのでそのまま倉庫にしまってありました。

乗らないとはいえ、その間ほかのドカの整備をしたり、ご注文いただいたパーツの手配、12V化及びCDI、バッテリー点火に替わる点火システムの検討などをしておりましたが、7月後半に佐渡ツーリングが決まり、その準備として折れたパイプの溶接をお願いしました。

【さすがプロ!手際がいいです。ありがとうございました。】

一応、溶接の資格は持っているんですが(1995年にテクノスクール通ってました)、残念ながら道具も腕もございません。プロにお願いするのが一番です。

半自動溶接の場合、スパッタ(溶接のカスみたいなもの)が飛び散ってしまい、他の部分を痛めてしまうといけないという事でTIG溶接(アルゴン溶接)でやっていただきました。全周ぐるりと溶接していただいたので、これで心配ありません。熱の入った部分はそこだけ強度が上がるので、周りの部分にまたクラック入る可能性はありますが、ちょくちょく経過観察しておけば大丈夫でしょう。

【溶接したいただいた部分はタッチアップを行い、ここまで組み上げました】

溶接していただいた部分のタッチアップを行い、錆び落としと磨きのためにはずしてあったライトケースやフロントフェンダー、ハンドル廻り、マフラーなどを取り付けてひとまず形になりました。

【アエルマッキ用のタンクラバーを使ってます。】

前から気になっていたのがタンクの振動防止用のラバー(防振ゴム)だったのですが、今回はアエルマッキ用に交換しました。(ちょうどこれしかなかった>涙)でも、これでひとまず安心です。

あとはタンクとシートを付けて、タンクとキャブをホースでつなげば完成です。

【メッキ部分に写っているのは私の顔です。決して心霊現象ではございません。(笑)】

やはりDUCATIシングルはグリーンホースが似合いますね!

20M巻きを取り寄せたかいがありました。(笑)

さて、ガソリンを入れてエンジン始動テストをします。

まずチョークを引いて空キックを2発くらい。エンジンにGASを吸わせてやります。

私は左足でキックしますので、右のタンデムステップを起こし、右足を載せます。そして左足でキックペダルをゆっくりと下げていき、圧縮上死点を探します。手ごたえ(足ごたえ?)がきつくなったところが圧縮上死点です。そこをチョンと越えるような感じで少しキックペダルを下げます。(ほんのちょっと)

一旦キックペダルを一番上まで戻し、そこから一気に一番下まで踏み下ろします。この時、ペダルと靴底は絶対離してはいけません。ケッチンが来た時に大ケガをする危険性があります。

感覚的には蹴るというよりも、キックペダルを通してクランクシャフトを回してやると言った方が正しいかもしれません。

はい、今回もキック1発でエンジンはかかりました。相変わらず調子はいいですね。約1年ぶりなので気持ちも高ぶります。あれっ、バイクに乗るの飽きたんじゃなかったっけ?という話は遠い過去に消え去りました。(笑)

走行テストを行い、新しく作り変えたFブレーキワイヤーの調整やアクセルワイヤーの遊びを詰めれば良さそうです。これで佐渡ツーリングに行けます。間に合ってホントよかったです。ご協力いただいた皆様に重ね々々感謝申し上げます。ありがとうございました。


※現在イタリアではスペアパーツのリプロ(再生産)が進み、パーツの入手に関しては何ら心配のいらない時代になってきました。ちょっと前までは考えられないような細かいパーツも供給されており、DUCATIシングル好きにはホントありがたい話です。

詳しくは下記リンク先ページを見ていただくか、より詳しい各カテゴリーリスト(PDF)をダウンロードしてください。

DUCATIシングルにはやはりグリーンホースが似合います。>ご希望の方にお分けいたします。
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やはりDUCATIシングルにはグリーンホースが似合います。

これに替えたからといって決して速くなることはないグリーンホースですが(笑)やはり新品に交換すると気分が違います。写真のように赤メッキタンクにグリーンのホースはとても映えてます。これを見ているだけでも萌えますね。(笑)
※タンクのメッキ部分に映っているのは私の顔であり、心霊現象ではございません。(笑)

今回、新しいホースに交換してみて、今まで使っていたものはかなり硬化が進んでいたのがわかりました。やはりガソリンホースは消耗品ですので定期交換が必要です。

前のはKITACOさんのものでしたが、それよりも若干やわらかいようでとてもいい感じです。

イタリア車というと伊アリエテの太いグリーンホースが有名です。しかし値段も高いしなかなか手に入りにくいというのもありました。それと本音を言うとガソリンホースは消耗品なので、なるべく安い方がいいな、と思ってました。それでグリーンホースを探しまくってたのですが、やっと見つけたしだいです。

必要な方にお分けいたします。

今回届いたものは、内径6㎜x外形9㎜ですのでDUCATIシングルにはピッタリかと。

実際取り付けてみると、右側で145㎜、左側で340㎜使いましたので1台あたり50㎝あれば大丈夫なようです。(ホースをどう取り廻すかにより多少の違いはあると思います)いずれにせよ、一生かかっても使い切れるかどうかわからないくらいなので(笑)必要な方にお分けしたいと思います。

価格は1mあたり320円で、ご注文は2m以上でお願いいたします。

送料は以下のようになります。(定形外郵便でお送りします)
2m 140円
3m 205円
4m 250円
5m以上 送料無料

ご注文方法

ご注文は簡単です。
order@ducati-singles.com までメールにてお送りください。

その際、下記についてお知らせください。

1.必要数量(2m以上、メートル単位でお願いします)
2.お名前
3.ご住所(郵便番号も)
4.お電話番号
5.お支払方法(銀行振込み又はPayPalによるカード決済)
6.その他ご希望があればどうぞ

お支払方法

代金のお支払いは銀行振込み(ゆうちょ)かPayPalによるカード決済がご利用いただけます。

ご入金もしくはPayPalによるカード決済が確認できた時点で正式発注とさせていただきます。

※お振込み先及びPayPalによる請求メールはご注文をいただいた際にメールにてお送りいたします。

最後までご覧いただきありがとうございます。
どうぞ素敵なDUCATIシングルライフをお楽しみください。


※キャブ関係パーツ(VHBキャブ用OHキット、ジェットセット、ニードル+アトマイザー、インマニ、インマニガスケットラバー、インマニスタッド等)の入手も可能です。

詳しくは下記リンク先ページのエンジン系を見ていただくか、2.キャブレーター系リスト(PDF)をダウンロードしてください。

【おかげさまで完売いたしました】リアサス用袋ナットを作りました。
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リアサス用の袋ナットを作りました。

これはネジサイズが10mmxピッチ1mmと特殊なサイズで、市販品ではピッチ1.5mmのものしかありません。

そこでネジ屋さんにお願いして特注で作ってもらいました。

国産の袋ナットを使って作っているため、スパナのあたる面の部分が純正と比べ低くなっております。

サイズ M10mm x P1.0mm

仕上げ クロームメッキ

数量 4個1セット

価格 1セット 2,400円(税込み)

送料 140円(普通郵便/定形外)

もし必要な方はこちらのネットショップよりお求めください。   



ご覧いただきありがとうございました。

ご参考にしていただければ嬉しいです。


※サスペンション廻りのパーツ(インナーチューブ、トップブリッジ、アンダーヨーク、ステムシャフト、ステアリングコーン、RショックOHキット、ステアリングダンパー等)の入手も可能です。

詳しくは下記リンク先ページの「車体系・外装系・電装系・特殊工具その他」を見ていただくか、6.フォーク・サスペンション系リスト(PDF)をダウンロードしてください。

DUCATI Singles ストック及び入手可能パーツについてはこちらから

オイルポンプく~るくる。 (DUCATI 450Mark3desmo) - YouTube
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先日、ガバナー廻りをばらしたついでにタイミングカバーをはずしてきました。ついでにオイルポンプもバラしてみました。

オイルポンプのハウジング(外側のアルミ部分)の内部には線状痕がありました。

最初はスラッジを吸い上げて傷になったのかと思いましたが、オイルポンプを手で廻してみるとたまに軽くひっかかるところがあります。またオイルポンプ内に残っていたオイルには金属スラッジは無いように思えました。

よく見てみると、途中ひっかかったせいでフレーキングみたいになってギアの表面が荒れているように思えました。

もしかしてこのギアの表面のはげた破片がハウジング内を痛めているのかもしれないので、ギアのひっかかる部分にオイルストーンをかけて慣らしておきました。

これで組んでみて、またある程度走ったらバラしてみて状態を確認してみます。

理想は新品のオイルポンプが手に入ったらギアの動きを確かめて、必要に応じてかみ合わせを調整してみたいと思います。これは入手できたらという条件付きですが、、、。

それとクランクエンドの右側、オイルポンプから圧送されたオイルが入りますが、ここが削れている場合が多いようにも思えます。ひどいものはザラザラに削れてました。すこしでもそれを防ぐために対策を考えたいと思います。

ご覧いただきありがとうございました。

ご参考にしていただければ嬉しいです。


※近年イタリアではスペアパーツのリプロ(再生産)が進み、パーツの入手に関しては何ら心配のいらない時代になってきました。ちょっと前までは考えられないような細かいパーツも供給されており、DUCATIシングル好きにはホントありがたい話です。

詳しくは下記リンク先ページを見ていただくか、より詳しい各カテゴリーリスト(PDF)をダウンロードしてください。

DUCATI Singles ストック及び入手可能パーツについてはこちらから

スポークも作れまっせ!
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こういうのがあればスポーク作りも夢ではなくなりますね!

扱ってらっしゃるのは、山田マシンツール さん


※写真は山田マシンツールさんのサイトからのパクリです。(ご注意ください)

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